百姓のある日
掘りごたつと囲炉裏の巻
(番外編)
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2000/02/23
汚い足が、一本、二本、三本・・・
北の方にお住まいの方には、見慣れたもので、我が家にもあるとおっしゃる方がたくさんいると思います。
南の方にお住まいの方の中には、初めて見る方も多いと思います。
これが我が家の「掘りごたつ」です。
向こうの方に、ドテッと見えるのがばあちゃんの足。左に見える素足が長男。
手前に見えるでかい足が私です。女房と長女はカメラを向けたら引っ込めてしまいました。
この「掘りごたつ」は、ご飯を食べる時はもちろん、お茶の時もテレビを見る時もここを使います。
こたつの幅は130cmもあり、大人ふたりが並んで座っても充分です。
以前は囲炉裏として使っていたため、やぐら(もちろん手作り)と電熱器と敷いてある板を
はずせばそのまま囲炉裏として使うことができます。
これが囲炉裏です。
今日は、我が家からわき道を奥へ入って2Km程。小貫さんのお宅に来ています。
この片貝に住んで5年、とてもお世話になっている私の大好きな方です。
我が家とここは70年程前、同じ大工さんがあい前後して建てたそうで家の造りが全く同じです
「写真を少し撮らせて下さい。」とお願いしてお邪魔したら、すでに鮎の塩焼きとキムチ鍋が用意されていました。
炭で焼いた鮎の塩焼き、鉄瓶で沸かした純米酒、湯気の踊るキムチ鍋。
五徳、鉄火箸、鉄瓶、これらすべてがここでは日常です。
沸かしていただいた純米酒は、毎年、農閑期である冬場、町に一軒だけ残された造り酒屋で
私も蔵人のひとりとして「造り」に携わった『神代からの酒』。
何の音もしない人里離れた山の中で、ときたま聞こえる炭のはじける音と、立ち上る湯気の中で
囲炉裏の暖かさを感じながら呑む酒、いただく肴は格別です。
炭が少なくなれば、新しく炭をくべていきます。
近くに炭焼きを生業にしている方も多く、一俵単位で仕入れるため炭にこと欠くことはありません。
冬場と夏場では炭の熾し方が違います。
冬場は新しい炭をくべたら、その上に熾きている炭を載せておきます。
熾きた炭は「寒い、寒い」といって下にもぐりたがるため、新しくくべた炭もすぐに熾きるのだそうです。
夏場は反対に新しい炭を熾きた炭の上に載せておきます。
熾きた炭は「熱い、熱い」といってすぐに上に載せた新しい炭が熾きるのだそうです。
私にも科学的には何故なのかよく解りません。
年寄りの方どなたに聞いても同じように答えます。
昔から培われた生活の知恵をかんじる時です。
鉤つるしは鯛です。鯉ではありません。
このランプは夏場によく使います。玄関から戸障子すべてを開け放して
このランプの明かりと炭火の火だけで、吹きぬける風を感じながら呑む酒も格別です。
小貫さんです。奥さんとふたり暮らしです。
今回はたいへんありがとうございました。
また、一緒に呑みましょう。
我が家の「掘りごたつ」も早く囲炉裏に戻したい。
でも、小学校一年の次男坊がもう少し大きくなるまでお預けです。
みなさんも小貫さんのところへ一緒に遊びに行きませんか?
(番外編)
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